食欲がない・体重減少
食欲がない・体重減少

最近食欲がない、特に食事の量を減らしていないのに体重が落ちてきた、などの症状は、消化器系をはじめとするさまざまな病気のサインである可能性があります。
食欲の低下は、過労やストレス、睡眠不足など一時的な原因で起こることもあります。しかし、食欲不振が数週間以上続く場合や、意図せず体重が減っている場合は、胃腸の病気・肝臓の病気・糖尿病・がんなど、治療が必要な病気が隠れていることがあります。
特に「食欲はあるのに体重が減る」「短期間で急に痩せた」という場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
食欲不振や体重減少は、単独で現れることもありますが、他の消化器症状とともに起こることが多いです。
胃もたれ・胃の不快感・吐き気・腹部の張りなどを伴う場合は、胃や腸の病気が関係している可能性があります。また、全身のだるさ・疲れやすさ・発熱を伴う場合は、感染症や全身性の疾患が原因のこともあります。
上記の症状が続く場合、消化器系の病気が隠れている可能性があります。消化器内科への受診をご検討ください。
食欲不振や体重減少には、いくつかのパターンがあります。どのタイプに当てはまるか確認してみましょう。
食べる量が減ったために体重が落ちている場合、消化器の病気(胃炎・胃潰瘍・胃がんなど)や肝臓の病気、精神的なストレス・うつ状態などが考えられます。
食事をしっかり食べているのに体重が落ちる場合は、消化吸収の障害(吸収不良症候群・膵臓の病気など)や甲状腺機能亢進症、糖尿病などが疑われます。
短期間(1〜3ヶ月以内)で体重が5〜10%以上減少した場合は、がんや重篤な全身疾患のサインである可能性があります。早急な受診が必要です。
半年〜1年かけてじわじわと体重が落ちている場合も、慢性的な消化器の病気や代謝疾患が関係していることがあるため、軽視せずに受診することをおすすめします。
食欲不振や体重減少を引き起こす原因はさまざまで、消化器だけでなく全身のさまざまな臓器に関わる病気が原因となることもあります。
胃炎・胃潰瘍・逆流性食道炎・機能性ディスペプシアなど、胃腸の病気が食欲不振の原因となることが多いです。胃や腸に炎症や潰瘍があると、食事をすることへの不快感や痛みから食欲が低下します。
肝臓や膵臓の機能が低下すると、消化酵素の分泌や栄養の代謝が妨げられ、食欲不振や体重減少が起こります。膵がんは初期症状として食欲不振・体重減少が現れることがあります。
胃がん・大腸がん・食道がん・膵がんなどは、食欲不振・体重減少が早期のサインとして現れることがあります。痛みなど他の症状が出る前に体重減少が起きるケースもあるため注意が必要です。
精神的なストレス・不安・うつ状態は、食欲中枢に影響を与えて食欲を低下させます。精神的な原因であっても、体重が著しく減少している場合は医療機関への相談が必要です。
抗生物質・鎮痛薬・一部の降圧薬・糖尿病治療薬などは、吐き気や胃の不快感を引き起こし、食欲低下につながることがあります。
原因を特定するために、以下のような検査を行います。
食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察し、胃炎・潰瘍・がんなどの有無を確認します。食欲不振・体重減少の原因を調べる上で特に重要な検査です。
炎症の程度・貧血の有無・肝機能・腎機能・甲状腺ホルモン・血糖値・腫瘍マーカーなどを確認します。体の全体的な状態を広く把握できます。
肝臓・胆のう・膵臓・脾臓など、腹部臓器の状態を確認します。腫瘤や腹水の有無も確認できます。
便潜血検査で消化管出血の有無を確認します。大腸がんのスクリーニングにも用いられます。
便潜血の結果や他の症状から大腸がんが疑われた場合に検査を行います。
検査で明らかな異常が見つからないにもかかわらず、食後の満腹感・胃もたれ・食欲不振が続く病気です。ストレスや胃の運動機能の低下が関係しています。
胃粘膜の炎症や潰瘍が慢性的に続くことで、食事のたびに不快感が生じ、食欲が低下します。
初期は無症状のことも多いですが、食欲不振・体重減少・胃の不快感・飲み込みにくさ・便の異常や血便などが現れることがあります。早期発見のために定期的な胃カメラ検査や大腸カメラ検査が重要です。
慢性膵炎や膵がんでは、消化酵素の分泌が低下することで消化吸収が妨げられ、体重減少や食欲不振が起こります。腹部の痛みや背中の痛みを伴うこともあります。
肝機能が低下すると食欲不振・倦怠感・体重減少が現れることがあります。黄疸(皮膚・白目が黄色くなる)を伴うこともあります。
食欲不振・体重減少の治療は、原因となる病気によって異なります。胃炎・胃潰瘍には薬物療法、ピロリ菌の感染があった場合は除菌療法、がんには内視鏡的治療・手術・化学療法などが行われます。
消化器の機能が低下している場合は、消化のよい食事を少量ずつ摂ることが基本です。必要に応じて栄養補助食品や点滴による栄養補給が行われることもあります。
食欲を改善する薬(消化管運動促進薬・漢方薬など)や、吐き気を抑える制吐薬が用いられることがあります。
精神的なストレスや不安が原因の場合は、十分な休養・睡眠に加え、必要に応じて心療内科との連携も選択肢のひとつです。
食欲不振や体重減少は「疲れているだけ」「年のせい」と見過ごされがちですが、消化器の病気やがんなど、早期治療が大切な疾患のサインであることもあります。症状が数週間以上続く場合や、急激な体重減少を伴う場合は、早めに消化器内科を受診し、原因を明らかにすることが大切です。
気になる症状がある方は、お気軽に当院までご相談ください。
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